用語の起源
- 中国語の「漫筆」からという説と、「漫画(まんかく)」という名のヘラサギの一種である鳥の名から「種々の事物を漁る」意になったという説があります。
- 『北斎漫画』における「漫画」という語には「戯画的な絵」「絵による随筆」という意味がありました。
- 明治になり、今泉一瓢(いっぴょう)によって「caricature」の訳語として「漫画」をあてたのが現代に通じる呼び名の始まりです。
- 漫画という単語は中国にも逆輸出され、また「MANGA」のつづりで英語圏でも通じる日本語になりました。
- 海外ではローマ字で「MANGA」と表記し、日本の「コミック」として理解されています。
- 海外独自のマンガ文化としてアメリカでは「アメリカン・コミック」が、フランスでは「バンド・デシネ」が知られています。
歴史
- 日本最古の漫画は、平安時代に鳥羽僧正が著したとされる『鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)』の一部であると言われています。
- その後18世紀初頭には商品としての戯画が流通するようになり、19世紀には戯画的な浮世絵が生まれました。
- 葛飾北斎の『北斎漫画』は特に有名で、ヨーロッパにも影響を与えました。
- 江戸時代の草双紙の内「黄表紙」の『金々先生栄花夢』には夢を見るシーンでいわゆる「フキダシ」が使われるなど、現代の漫画に通じる技法がありました。
- 当時の漫画は鳥羽僧正の名にちなんで「鳥羽絵」、または「大津絵」「狂画」などと呼ばれていました。
- 1862年には、漫画雑誌の『ジャパン・パンチ』がイギリス人チャールズ・ワーグマンによって横浜居留地で発行されました。
- この誌名から漫画を意味する「ポンチ絵」という語が生まれました。
- 1874年には河鍋暁斎と仮名垣魯文がこれを参考に『絵新聞日本地』という雑誌を刊行。
- 1877年には明治時代を代表する漫画誌『団団珍聞(まるまるちんぶん)』が生まれた。
- 1931年には『少年倶楽部』の『のらくろ』のような少年向け漫画が描かれるようになる。
- そして戦後の手塚治虫の功績により漫画、アニメーションのスタイルが確立されました。
関連リンク
出典:Wikipedia GNU Free Documentation License
更新:2015年4月10日