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少年漫画の持ち込みでS社、K社、S館で担当がつきました。

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持ち込み体験談

Kさん

こんにちは。時々ここを覗いていますKと申します。
少年漫画家になりたく日々修行中です。
現在は担当付き、デビュー待ちの漫画家志望という立場です。

約半年前ですが、少年誌大手のS社(少年J)、K社(少年M)、S館(少年S)に持ち込みしました。


持ち込んだのは初めて仕上げた作品で、今見るとペンもトーンもド素人、ストーリーも何が伝えたいのか支離滅裂といった酷いものでしたが、当時の自分から見れば精一杯の出来、と言えるものを作ったつもりでした。

自分は少年漫画が好きだったので、挙げた3社の漫画はどれも好きだったのですが、ド○ゴンボールやN○RUTOが特に好きだったというのもあって、S社の少年Jに特に思い入れがありました。最初にお伺いしたのはまさにそのS社の少年Jです。

Jでは、バトルシーンの描写とテーマの魅せ方について教えていただきました。初めてのプロの方からの指導ということで、大変勉強になったのを覚えています。当時のメモはいまだにファイリングしておいてあります。原稿のレベルは、「最終候補まであと一歩」まであと2、3歩と言われました。
2時間ほど話をした後、名刺を頂いて、ありがたいことに外に出てご飯をおごっていただきました。とてもおいしかったです。原稿を預かっていいかと言われましたがこのあと2社回るので、とその場はお断りしました。

K社の少年Mでは、魅力的な女性キャラの描き方と、やはりテーマの描写の仕方についてお話していただきました。くだけた話などもしてくださって、とても楽しかったです。帰りに名刺と、発売前の雑誌数冊とネーム用紙を100枚くらい頂きました。Mの編集の方は、「もう僕が担当になるから、やる気があるなら○月○日までにネームとキャラのカットをFAXで送ってください」と、丁寧に支持して下さいました。

S館の少年Sでは、やはりテーマの見せ方が甘いということと、バトル描写が素人レベルといった話を主にしていただきました。ここまで来ると、自分の課題がどれだけプロから見て明らかなのか分かります。少年Sでも、名刺を頂き、原稿を預かっていいかと尋ねられましたが、3社で名刺を頂いたことを素直にお話しし、ゆっくり考えたいということでその場は辞退しました。


自宅に帰り、ゆっくり考えましたが、やはり自分の思い入れのあるS社、少年Jに原稿を送ることにしました。担当さんに月例賞に回してもらいましたが、この時の賞は持ち込みの時にも言われていたように、何の賞にも引っかからず落選でした。そのあとは再びS社を訪れ、編集部からのコメントを見せていただきながら、担当さんに悪いところ、良いところを指導していただき、新しいネームに取り掛かりました。

それから約半年間、ほぼ毎月のペースでS社に通い、ネームを見てもらっては怒られ、悪いところを指摘されを繰り返していました。「明らかな劣化だ、何をしているんだ、もう見ないぞ」と怒られたこともあります。それでも毎回真剣に、こんなデビューもしていない新人以下の人間のネームを読んでくださって、何時間も指導してくださるのは大変ありがたいことです。毎回の持ち込みで言われたことをファイリングし、重要点をまとめ、次のネームに活かすようにしてまた持ち込む、ということを続けています。


現在は、新人賞の受賞を狙ってネームを切り続けているところです。よくできたネームは増刊や本誌の会議に回していただいたこともあります。今の担当さんと、デビュー、連載目指して頑張っていきたいと思っています。



最後になりましたが、持ち込みをしている人は、是非頂いたアドバイスをファイリングし、いつでも見られるようにすることをお勧めします。時々ネットで「今回の編集は見る目が無い」と編集さんの言うことを軽んじている意見を見かけますが、私は、「様々な漫画を仕事として真剣に読んでいる編集さんですら楽しませられないのに一般人である読者を楽しませられるはずがない」と思います。せっかく頂いたありがたいプロの指摘です。自分に足りないものは何か、しっかり向き合うことがプロへの一歩だと思います。


長文失礼いたしました。

更新:2015年4月10日