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持ち込み体験談

わびさびさん 05/01/17


おじゃまさせて頂きます。私の持ち込みの体験談を聞いてください
出版社名は伏せさせて頂きますがある雑誌の新創刊にあわせて
持ち込みをさせて頂きました。原稿を完成させ、二日後の午後3時に予約を
取らせて頂きました。当日、出版社へ到着10分前に担当の方へ
「後10分ほどで到着します」との事を電話で報告し時間通りに出版社を
訪ねました。受付の方に用件を伝え担当の方の所へ案内をして頂いたのですが
担当の方は「これから会議なんだよ~しょうがないから外で待ってて」と
部屋を出てすぐの所にある椅子で待つよう言われました
最初は会議だったら仕方ないなと思っていましたがその状態で私は約3時間
待たされました。途中見かねた編集の方が中で待つようおしゃってくれて
中で待たせて頂けることになりました。それから30分ほどすると
会議室から担当の方が資料を取りにだと思いますが出てきました。
そして私を見つけると「あれ?まだ帰ってなかったの?」と言ってきたのです
まだ原稿を見て貰って無いことを告げると、「じゃあ待ってなよ」
と言って会議室に戻ろうとしたところを先程、中にいれてくれた編集の方が
「自分が代わりに見ようか?」と担当の方におっしゃったのですが
その担当の方は「余計なことをするな!新人なんだ待たしておけばいい!!」
と部屋中に響くほどの大声で怒鳴りつけたのです。
編集の方は私に何度も謝ってくださいましたが結局それからさらに2時間程の
後に会議は終わりました。時刻はすでに午後8時を回っていました
担当の方は会議室から出てくるとそそくさと帰り支度をしながら私の所へ
くると「じゃ、原稿預かるから。この紙書いといて」といって私に住所などの
連絡先などを書く紙を渡すとそのままどこかへ行ってしまいました
私はなんだか狐につままれたような面持ちでその書類に記入し
その出版社を後にしました。数日経っても何の連絡も無く、私は
「あぁ、あまり面白くなかったのかな?意見だけでも聞けたら、、、」と思い
その担当の方に連絡を取ってみましたが担当の方は覚えがない、知らない
預かってないと一方的にまくし立て電話を切られてしまいました。
私は「、、、印象に残らないほどつまらなかったのか、、、」と思い
また新しい漫画、今度はばっちり印象にも残るような漫画を描こうと心に決め
新しい作品を描き始めました。ところがそれから半年後のことです
その出版社から出ていた雑誌の兄弟誌が発行されたのですがその雑誌には
新人賞を取った作家の読み切りとしてある作品が載せられていました
私は最初、「えっ?」と思いましたが何度読んでもその作品は
私が以前に持ち込み、担当の方が預かると言って持って行った私の作品でした
絵柄こそ違いましたが構図、コマ割、キャラクターの特徴、セリフ、、、
そのどれもが私の描いた作品そのものでした。最初は奇跡的に良く似た作品
だと思い無理矢理、自分を納得させました。しかし日が経つに連れ
「あれは私が描いたモノなのではないだろうか?」という思いが膨らんできました。
そして私は思いきって当時の担当の方に再び連絡を取ってみたのです。すると
「ああ、あれね。いやぁ、あの新人を担当することになったんだけど
手が遅くってねぇ。穴開けると俺の責任になるからあんたの漫画、写させて
貰ったよ。あんたも自分の漫画が載って良かったな」
こう、担当の方は電話口で気分良さそうに喋っていました。
私はあまりの現実にしばらくはペンを持つことが出来ませんでした。

これから持ち込みに行こうと思われている方々、おそらく私のこの出来事は
かなりのレアケースだと思います。もし私のこの書き込みをみて
持ち込みを躊躇された方がいましたら申し訳ありません。しかし
持ち込みは直に編集の方と自分の漫画について意見を交わせる場所です
きっと持ち込みにいった時間はあなたの作品にプラスになると思います
がんばってください。(私もがんばろうっと)

更新:2015年4月10日