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週刊少年ジャンプのスカウトキャラバンなるものがあると、

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持ち込み体験談

一発さん 03/03/03

週刊少年ジャンプのスカウトキャラバンなるものがあると、前日に弟から聞いて、エエッ!!?とか思って、焦って徹夜で31ページのネームを描きました。あん時はよーできたなとか今では思いますが、何せ、地方なもので、東京なんて電車賃が高くて高1の俺にはいけませんから必死でした。で、チャリで会場まで行って、整理券を貰いました。人数に制限があるとか書いてあったので、8時30分頃に貰ったんですが、整理券には、1時とか書いてありました。今考えると「は?」って言いたくなりますが、でもその時は、ラッキーとか思って、ベンチでネームを直していました。行き交うオバサンヤ子供たちの冷たい視線を浴びながら…で、時間がきて、会場入り口あたりにそれらしき集団がいたので、そこらへんでうろうろしてたら、「スカウトキャラバンの人はこっちにきてくださーい」とか言われたので、黙ってついていったら、なぜか俺が先頭になってました。おいおい、止めてくれよ俺は初めてなんだよって思いましたが、まぁ別にどうでも良かったので、そのまま行きました。待合室みたいなとこに着き、ベンチに座って待てって言われたので、座って周りの様子を見ることにしました。俺より年上ばっかでした。
しかも、皆親しげにしゃべりだして、俺だけはぐれメタルでした。そしたら、向こうの扉が開いて、「どうぞー」って言われました。で、最初は誰かなとか思ってたら、皆の視線が俺に向いてました。俺かよ…とか思いながら、部屋につれられていきました。4畳ぐらいの部屋に、机と俺と向こうの人だけ…向こうの人は、色眼鏡をした、大学生風の人でした。で、「じゃあ早速漫画見せて」って言われたので、渡して、ジーッと上目使いで、彼を見ていたら、そのページをめくる速さは尋常じゃありませんでした。しかも、ギャグなんか入れてないのに、途中で「フッ」とか言われました。で、一通り読んだら、「えっと、ロボットっぽいものが出てくるけど、コレじゃロボットがわかる人には解かるけどロボット知らない子供とかにはわかんないよ。」って言われました。何か説明不足だったようです。んで、後は魅力的な表情を出せとか、一回は負けそうにしろとか、そういうことを言われて、改めて週刊少年ジャンプが少年向けであるという事を実感したのとともに、1日で上げたテキトーなネームを見て下さった編集者の人への感謝の気持ちが湧き上がってきました。そして、原稿用紙と、原画見本帳とかいう漫画の攻略本みたいなのを貰って、自分にはまだまだスキルが足りないから、もっと努力しようと思いながら帰りました。でも、眠かったので、寝ました。そしたら、そんな日に限って、中学の頃の同級生が遊びにきたので、むかつきました。で、今日何したかを話したら理解して帰ってくれるだろうと思って、今日のいきさつを語ったら、「俺にも見せて」って言われました。あんだけ言われたものを見せたくないし、そしてさっさと帰って欲しいので、「捨てた」と言ったら、彼は何故か、俺の部屋で7時まで延々とギターの弾き語りをしました。「死ね」と思いました。でも、漫画家の苦労と言うものが少しはわかった起がしたし、何か色々教えてもらったので、万万歳でした。

更新:2015年4月10日