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16pの短編を朝日ソノラマの

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持ち込み体験談

真田蟲村さん HOME 04/11/28

16pの短編を朝日ソノラマの「ネムキ」編集部に持ち込みました。正直な話一年前に描きかけたまま放置していたものをちょちょっと手を加えて仕上げただけのものでしたのであまり出来は良くなかったですが、ネームについてはそれなりに上手くまとめたつもりでした。デビューしたい、というよりは他人の意見が聞きたくて持ち込みました。一応三度目の持ち込みにあたります。
編集の方はたいへん熱心に読んでくださり、一度読んだ後見開きで見直したり、描き込みを細かくチェックしたり…繰り返し読んで下さいました。
最終的な評価は「可もなく不可もなく」ということでした。お話は良くできているけどいまいち心には残らない。絵もこの程度描ける人間はざらにいる。何か突出したものがあればこちらも掲載のための道のりを考えるが、そこまで魅了されるものはない、と。
それからその話を元にしてもっと面白くするにはどうすればいいか、についていくつかのパターンでアドバイスを下さいました。
「あ、そのネタいいな」と思わされました。しかしそれは自分で気づくべきところでした。
「読者の視点に立って描く」雑誌などでも常に言われることですが、実際に自分の描いたものを編集の方に読んで頂いて、「あなたはこのキャラに関して多くの情報を持っているのでしょうが、私にはわからないのです。その情報をもっと私に与えてください」と言われ、ああ、と思いました。
「漫画家になる」とか「うまく描く」とかいうことに惑わされて、「読者を楽しませる」ことを忘れていました。
漫画を描くということは読者を楽しませるということ、それでお金をもらうからには読者の思考を考えねばならない。そんな当たり前のことに今まで気づかなかった自分が、浅はかだと思いました。
良い編集さんに見て貰えてよかったです。

更新:2015年4月10日