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春頃から再び漫画家を目指して活動を始めた者です。

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その他体験談

rakiaさん 06/09/29

春頃から再び漫画家を目指して活動を始めた者です。
漫画家を目指してる方(特に高校生以下の方)の参考になれば、と思い描かせていただきます。

最初に漫画家になりたいと思ったのは小学生の時で、当時はインターネットも普及しておらず、大きな本屋も近くになかったので漫画の通信講座を受けました。
通信講座は良くない、という方も多くいらっしゃいますが、私のような状況下ではかなり役立ちました。
しかしながら昨今はそういう本が簡単に手に入る時代なので、これから通信講座をするかしまいか考えている方はやめた方がいいかもしれません。
ただ批評をしてもらえるという点では、身近にそういう人脈に恵まれないならしてみるのもいいかとも思います。

漫画学校について。
私自身は漫画学校には行っていなかったのですが、漫画コースのあるデザイン系の学校に行っていました。
現在は行っている人を見ると行かなくて正解? とたまに思います。
確かに授業内容を聞くとかなり魅力的に聞こえます。
しかしそれは自分一人でもやろうと思えばやれることじゃないか? とはたと思ってしまうのです。
デッサンもプロットの分解もそんなことは家にいてもできます。
デッサンがわからなければ学校の美術の先生にでも聞けばプロに教わってるも同然だし、実際私は人物デッサンはハウツー本を買って独学でやっています。
要するに、学校に行くと楽です。
自分でやる気を起こさずとも最低限の必要なことはやらされるので最低限の技量は付くでしょう。
しかしながらプロとしてデビューするためにはそれだけでは全然足りないのです。
先日出版社の社長さんと全く別の件でお会いする機会があったのですが、
「専門学校生も来るんだけど大体が下手だ」
と仰っていました。
「学校の課題で満足しちゃって独自で作った作品がないんだよね」
とも仰っていました。
実際私も専門学校時代はその通りの人だったので胸を付かれました。
「課題はやるけど自分から作品は作らない」
これは専門学校に行くとよく皆が起こしてしまう症状です。
「クラスではうまい方だ」
と天狗になるのもよく起こしてしまう症状です。
現実には自分より断然うまいのに仕事ができない漫画家や漫画化志望なんて世の中にごまんといるわけです。
だから漫画学校に行ったところでほとんどがデビューできない。
余程の才能がない限り、結局は研究した時間と描いた量と熱意の凄さなわけです。

自分はデザインコースでよかったなと思う時もあります。
クラスの人間はほとんど漫画は好きだし、デッサンもキャラクターデザインもできますし、何より生徒も先生も意識が高いです。
10案出して10案全部ボツなんて当たり前の世界なので、そういう意味ではほとんどの編集者と付き合える人間になれるかもしれないです。(厳しいのが普通に思えてきます)
ただデザイン業で就職してしまうと時間的に漫画が描けなくなってしまうので、卒業時に周りから白い目で見られる…という苦痛もありますが。(苦笑)
それが大丈夫ならデザイン系の大学や学校に行ってみるのもいいと思います。
結局は漫画を描く、というのは漫画をデザインするということなので。
デザインセンスが上がることは間違いないです。
あと運がよければデビューまでの間割のいいバイトができます。
専門職なのでお給料が高いんですね。

それでも私は漫画学校に行く! という方は、それならば相当の意識を持って学校に行ってください。
デビューを目指すからにはその志望者達の中で普通であってはいけないのです。
普通じゃなくてどこか突出した部分があるからデビューできるわけですから。
少なくともほとんどの先生に目をかけられるぐらいになってください。
でないと編集者の目に留まることなんてまずありえません。
結局は課題以外にたくさん作品を作って見せるしかないんですね…やはり描いたら描いただけうまくなれますので。

以上、一個人の見解でした。

更新:2015年4月10日