はじめに
原稿に使う紙は、ケント紙、上質紙など厚手の白い紙であれば、 漫画賞の募集要項などで特に規定が無ければ何を使っても構いません。
漫画原稿用紙
漫画原稿用紙
漫画原専用の原稿用紙は、あらかじめトンボ(上下左右につける印刷範囲の印)や タチキリなどのアタリ線が引いてあるのでとても便利です。 コマ割り目印があるモノを使うと簡単にコマ割りや4コマを作ったり出来ます。 他にも4コマ漫画専用紙やカラー専用紙などもあります。 そうではない、無地のケント紙を使う場合は、自分でトンボや内枠のアタリを描く必要があります。
サイズ
A5、B5、A4、B4などがあり、漫画賞への 投稿や持ち込みにはB4を使います。 雑誌やコミックスに掲載される際は縮小されて印刷されます。 同人誌にはA4を使用します。
重さ
135kg、110kg、90kg(1000枚単位)などがあり、修正などでよく削る場合は重い紙(厚い紙)、 よくトレースをする場合は軽い紙(薄い紙)を選びます。
その他
プロ漫画家用に出版社が用意するものや、漫画家個人専用の原稿用紙などもあります。
使い方
アタリ
漫画原稿用紙にあらかじめ印刷されている線で、タチキリ線などについては メーカーなどによって微妙に異なります。しかし目安なので気にする必要はありません。 もし漫画用ではない紙に自分でアタリを描く場合は、青や黄などの色えんぴつを使用すると、 印刷に出ないため消す必要がありません。大量に描く場合はキリで穴を開けたりします。
内枠
B4の漫画原稿用紙の場合、あらかじめ印刷されている内枠(基準枠、縦270mm×横180mm) に沿って枠線を引き、その中に漫画を描きます。基準枠とも言います。 内枠の外側、周囲20mm以上は余白にし、隅にはページ番号を書きます。 原稿は片面のみに描きます。
外枠
外枠(縦310~320mm×横220mm)はタチキリのときに目安にします。
枚数
規定枚数は厳守です。漫画賞の規定では、少年漫画はギャグが15p、ストーリーが31pなどの奇数、 少女漫画は8の倍数になっている場合が多いです。 詳しくは応募要項でよく確認して下さい。
原稿は大切に
汗や手の油がつくとインクをはじいてしまい、トーンも接着し難くなります。 ペン入れをするときは、原稿を手でこすらないように注意しましょう。 また、投稿や持ち込みをする時も現行の扱いには十分に気を配りましょう。
タチキリの描き方
外枠まで描くことを、タチキリ(裁ち切り・裁ち落とし)と言い、 タチキリまで描くと、印刷範囲ぎりぎりまで印刷されます。 コマを大きくとりたいときや大胆な演出をする際に有効です。 タチキリをする場合は、印刷後に塗り残しが見えてしまわないように、 外枠よりさらに外側5mm以上多めに(原稿の一番端まで)描きます。 ただし、印刷の際切れてしまうことがあるので、 セリフは必ず内枠の中に入れるようにします。 また、本になった場合は、 ノド側(綴じられている部分)は見える範囲が狭くなります。
見開きの描き方
見開きとは、左右2頁につながったページのことです。 基本的には、B4原稿2枚をつなげて描きます。 原稿のノド(2枚を合わせる側)を2枚とも約15mmほど切って裏にテープで貼り合わせます。 2枚合わせた外枠が縦310~320mm×横440mmになるようにします。 B3原稿を横に使うのもありです。
注意(I-C 原稿用紙より)
使って良い画材
墨汁、製図用黒インク、ドローペン、油性サインペン/ワープロ文字(印字の濃いもの) /修正液、ポスターカラー白/ペーパーボンド、ペーパーセメント/スクリーン(トーン)類。
使って悪い画材
薄墨、ボールペン、万年筆、ワープロ文字の薄いもの(感熱紙に打ったものなど)。
更新:2015年4月10日